見えないモノと、指の銃。



そして俺の自殺は失敗した、と。


「……それが心残りで、
八紀に憑りついた……?」

自分でもよく解らない。
だけどそれ以外、他に何だって言うんだ。


「そんな感じでしょうね。
それでまた、簡単に飛び降りようとするから、危なっかしい」

言われて思い返してみる。

幽霊マンション、空き教室の窓。
展望室からだって、飛び降りたくなった。

未遂に終わったそれらだけじゃなく、
いつだって俺は捨て身だった気がする。

逃げてる途中でどうでもよくなったり。
……殺人事件として扱われそうな、のろい動画以外。


死んでもやり直そうと、していたのか。
もう1度、自分の意思で。

……どれだけ自殺したかったんだか。

この体は、俺の物じゃないのに。