見えないモノと、指の銃。



だけどタイミング悪く、雨続き。

ようやく晴れ間が見えたのは、終業式の日。


帰宅する生徒の流れに逆らって、俺は屋上へ上った。


柵を乗り越えようと、足を進める。


靴って、脱ぐもんだっけ?
そんな事を考えながら、手をかけた時。


あ、遺書忘れた。


何かで重石でもして屋上に置くか、
持って飛び降りるかしようと思った遺書。

それを鞄から取り忘れたどころか、家に。




…………仕方がない。今日はやめるか。


そうして俺は、校内に引き返そうと……



『一緒にいこうよ』

耳元で、女の子の声が聞こえた。

それと同時に、
見えない、冷たい手が、俺に触れる。


仰向けで落ちていく中、
見えた空はとても青かった。



そこから先の、記憶は無い。