見えないモノと、指の銃。


塾に通って、3年の後半からは、
親に頼み込んで家庭教師も頼んで。

それで、どうにか合格した高校。


小さい頃から、
何をするにも弟の方が上手く出来てた。

小学校の体育館で、
ステージ上で表彰されてる弟の姿を、
俺は何度羨ましく思っただろうか。

何かで、少しぐらいは見返したい。
俺だって、やれば出来るんだ。

そう決意して、
最初は無理だと言われてた筈の学校の、
合格発表の受験番号を撮った画像を弟に見せびらかした時。

その時に、一緒になって喜んでくれた顔を、俺は初めてまっすぐ受け止められた気がした。

いつも嫌いだったはずの、あの目をしていたのに。


入学したら、もちろん学校が違うから、比べられる事も無い。

家でだけ、我慢していればいい話だ。


だけどアイツの志望校が、
俺の通う、そこだと知った時。

まずは必死に説得した。

お前なら、ちょっと遠くてももっといい所あるだろうと。

折角だし、上を目指せよ!とか言ったら笑われた記憶がある。珍しく熱いと。