あとは待っていればいい。
ただじっとしていよう。
一息吐いていると、
ガサリ、とどこかで紙の擦れる音がした。
……どこからだろう。
まるで紙袋をどうにかしたみたいな音だ。
再び視線を巡らすと、
鞄のあった、やっぱり扉の側に、
まさに紙袋そのものがあった。
どうやらそれは鞄に少々押されていたようで、退かした所為で、元の位置にゆっくりと戻ろうとしている所だ。
……戻ろうと……して、紙袋は倒れた。
それだけだったならいい。
だけど紙袋は倒れる拍子に鏡にぶつかった。
そして鏡も、倒れ、た。
……女の目線はゆっくりと上がっていく。
やがて俺を捉えた。



