「嫌がられてるの解ってないのかなー
っていうかさぁ、
いきなり見知らぬ高校生に母さん呼びして
気持ち悪がられない訳無いよねー」
……ターゲット変更された模様。
言われた当人の加々美さんは、
え、何?と不思議そうな顔をして、向こう側を見ようとしている。
言葉の内容には、あまり気を留めていないようだ。
「覗かないで。
いいですから三枝呼んできましょうか」
さっきとは反対に、彼の腕を掴んで引っ張っていく。
数歩進んだところで、
後ろからガサガサという音が聞こえてきた。
横目で確認すると、植込みの茂みが動いている。
……追ってくる気だろうか。
相手の大きさ通りに、
歩幅や歩く速さも小学生並みな事を願い、速度を上げた。



