見えないモノと、指の銃。


同じように、帰ろうとして、
確かに背を向けたはずなのに、
俺の意識で次の瞬間にはまた、シートを被った建物と向き合っている。

それをもう2回ほど。

結局、戻らないようにと、
後輩に手を引かれて帰る羽目になった。


それで帰れたんだから、まあ良しとしよう。


だけれど次の日も、
俺は気が付くとその場所に立っていた。


それが数日続いたある日。


「俺が、肝試しなんて言い出さなきゃ良かったんですよね」

ごめんなさい。

そう謝る彼は、次にこう提案してきた。


「これからは、
毎日まっすぐ家まで帰りましょう。
最初から送っていけば大丈夫だと思うんです」

そうして、学校から家まで、
ちゃんと帰れるようにはなった。