見えないモノと、指の銃。


女の手が伸びてきて、
避ける間もなく、その指が俺の首にかかる。

それは夢と同じ感触で、
ようやく消えたと思ったのに、
今度は現実として甦ってきた。



明らかに人の手で絞められた物だから、
新聞記事はどれも殺人事件になっていた。

だから俺も、同じように扱われるんだろう。

だけど、それは嫌だ。


食い込んでくる痛みに、
腕に爪を立てて抵抗してみても、
相手は微塵も気にしない。

喉が絞め上げられて、呼吸が出来ない。

血が上ったような状態の頭で思う。

嫌だ。


殺されるのは嫌だ。