見えないモノと、指の銃。



恐る恐る振り返ると、
表情の見えない女が立っていた。

彼女の腕が伸ばされ、
やけに熱を持った手が、俺の首を掴む。
それは汗ばんでいて、そのせいか、
手が肌に吸い付いているように感じる。



親指が喉に食い込む。

……段々と、息がし辛くなってきた。


皮膚に爪が刺さり、
濡れたものが首を伝う。


少しずつ視界と意識が消えそうになってきて、どうせなら最後に、相手の顔を見てやろう。

何故かそう思って、目を見開いた。


足に力が入らないから、
半ば首で支えられ、立っている状態だ。

最初よりも目線の高さは低く、
相手の顔は覗き込みやすいだろう。


そうして見た、女の顔は。