カツカツと高い音を鳴らしながら、
女はこちらへ歩みを進める。
もちろん俺も、奥の方へと逃げる。
途中で、この先に街灯が無く、
きっと道は続かない事に気づきながらも。
だって、他にどうすればいいんだ?
どこかの家に、助けを求めようか。
そう思って、一番近い民家の玄関へ近づいた。
後ろとの距離を確認しながら、呼び鈴を鳴らす。
すぐに開けて貰えて、
中へ入れて貰えれば助かりそうだ。
だけれど、返事は無い。
ついでに人気も無い。
そういえばどこの家も、
電気が点いていないじゃないか……。
その事に気づいた頃にはすでに遅く、
足音は俺の背後で止まっていた。



