見えないモノと、指の銃。



時間は経ち、放課後。
今度は隣に三枝が居る。

いつもと変わりなく、
俺には見えない何かを撃ってもらった。


ついでにと、メールの話を持ち出してみた。


「まあ、呪われた感じなんて、
全然まったく、しないんだけどな」

もしかしたら、メール自体に何か仕込まれてて、強制的に動画を見せる物だったとか。声は、萩原には聞き取りにくい音域だったとか。

何か、そんな理由をつければいい。


だから皮肉るように笑いながらそう言っていると、突然に携帯が鳴った。


それは俺が設定した訳も無い、
甲高い女性の、今日聞いたような声。

つまりは、悲鳴だった。



「……先輩、趣味悪い着信音ですね」

うわあ、と、時々される顔でそう言われた。
わざとその顔なのは、何となくわかるけど。


「んな訳あるか!」

思わず声を荒げて返す。

だけど茶化されでもしなければ、
今受信したこのメールを、開く勇気は無い。