「すいません、5名なのですがまだ3名きてなくて…」


「かしこまりました。あちらのテーブルです。」


席に着いてしばらくすると、カルメンさんたちは来た。


「おくれてすいません、待ちましたか?」


カルメンさんは、美人だった。姉となるカロリーヌとカトリーヌも優しそうだ。


「いえ、大丈夫ですよ。ひさしぶりだね、カロリーヌ、カトリーヌ。紹介します。私の娘のアンヌです。」


「はじめまして。アンヌ・デュランです。えっと…カルメンさんとカロリーヌさんとカトリーヌさんですよねぇ…」


私は、少々不安げに聞いた。


「ええ、そんなに緊張しないでいいわよ。アンヌ。私たちは家族になるんだから。私たちのこともお姉ちゃんでいいからね。」


カトリーヌさんが、笑って答えてくれた。


「はい、ありがとうございます。」


「普通にしゃべってくれていいわよ。わたしのことは気軽にお母さんといってちょうだい。」


カルメンさん、いやお母さんもお姉ちゃんも優しい人だった。