迷っていたら、
「悩んでるくらいなら、話したらどう?

蓮ちゃん、そう言ったでしょ?」

水萌が促してきた。

「わかった、話すよ。

実は、姉さんの部屋から『橋爪クリニック』って言う病院の袋があったんだ。

よく病院なんかで薬を渡される時に使われるあの袋なんだけど…ちょっと待ってて」

僕は椅子から立ちあがると、姉の部屋に向かった。

ゴミ箱からそれを取り出すと、リビングに戻った。

「これなんだ」

そう言って、僕は水萌の前に袋を差し出した。