「が…柄にもねーことを言ってんじゃねーよ!」

その距離、唇が触れる寸前である。

水萌の唇が触れる前に僕は彼女を引き離した。

「えー…蓮ちゃん、かっこよかったもん。

と言うか、さっきの蓮ちゃんはレアものだった」

「ば、バカタレ!

さっさと風呂に入れ!」

クッソ、マジで柄にもないことするもんじゃねーな…。

「お風呂から出たらやってくれるの?」

「やらねーよ、一生やらねーよ!」

もう死んでも…いや、死んだとしてもしないことを心の底から誓った僕だった。