「学校、一緒だったらよかったのにね」

水萌が小さな声で呟いた。

そんな彼女の様子がおかしくて、
「水萌?」

僕は水萌の名前を呼んだ。

どうしたのだろうか?

「学校が一緒だったら、蓮ちゃんのことを見張れるじゃん」

「アホか、お前は」

水萌の様子に、心配した僕がバカだった。

けど、水萌の様子がおかしかったのは気のせいだった。


いつものように夕食を済ませると、
「今日は、蓮ちゃんが先にお風呂入ってよ。

後片づけはわたしがやるから」

水萌が言った。