姉の顔に姉の服と、誰が疑うと言うのだろうか?

今日は水萌が姉として、初めて姉の大学に登校する日である。

「本当にいいのか?」

僕は聞いた。

「大丈夫だって、黎ちゃんなんだから。

蓮ちゃん、心配し過ぎだ」

姉の顔でバシッと、水萌が僕の肩をたたいてきた。

「ちゃんとらしくしろよ?」

「はいはい」

本当に大丈夫なのだろうか?

そう思っていたら、
「蓮ちゃんも気をつけてよ?

わたしがいないからって、他の女の子に声をかけないでね?」

水萌が言った。