銀河の星屑

時計に視線を向けると、夜の10時を回っていた。

テレビに視線を向けると、もう何回見たのだろうか?

画面には、水萌の好きなバンドのライブDVDが流れていた。

「この曲いいよね。

わたし、大好き」

水萌の話にあいづちをする気力も正直なことを言うとなかった。

テーブルに視線を向けると、何杯目なのかわからないココアがあった。

もう眠たくなってきたな…けど、水萌がいる手前なのであくびを我慢した。

「蓮ちゃん」

僕の名前を呼んだかと思ったら、水萌が肩に頭を置いてきた。

「どうした、水萌?」

それに対して水萌は何も言わずに、代わりに僕の手を握った。