銀河の星屑

担当医…ああ、病院からか。

頭の中でそんなことを思っていたら、
「たった今、池田さんの意識が戻りました!

しかも、ものすごい回復力です!

心拍数と血圧があっという間に戻って…!」

興奮していると言うように電話口で話をしている医者の声は、もう聞こえなかった。

「ねえ、蓮」

姉が僕の躰を揺らしてきた。

「姉さん、病院へ行こう」

そう言った僕に、
「えっ?」

姉は訳がわからないと言うように聞き返した。

「水萌の意識が戻ったんだよ!」

「ええっ?」

驚いた顔をしている姉の手を引くと、僕は家を飛び出した。