「蓮ちゃん!」

自由になった水萌が僕の胸に飛び込んできた。

ああ、本当に無事でよかった。

水萌を抱きしめながら、僕は思った。

「クソッ、離せ…!」

複数の男たちに取り押さえていると言うのに、中條はまだ抵抗している。

「少しだけ取り調べを受けたいんだがいいか?」

先に連行される中條を見送っている僕たちに彼が聞いてきた。

「はい、わかりました」

「お願いします、中條にされたことを全て話します!」

僕たちは大きく首を縦に振ってうなずいた。