銀河の星屑

黎がテーブルのうえにカップを置いた。

「――私…」

雨は、まだ降っている。

「私が東京の大学を選んだのは、逃げたかったからなんです。

思い出から、同級生から、家族から」

黎が話を始めた。

「うん、それで?」

「ここには私を知っている人はいないから、同級生にも会わないだろうって思ってました。

ここで暮らすんだ、1人で静かに暮らすんだって、そう思ってました。

それが、私の願いでした」

黎はそこで言葉を切った。