これでいいだろう。

バタンと、ドアを閉める音が大きく響いた。

もう少ししたら、黎は目を覚ますことだろう。

コーヒーに睡眠薬を入れて、黎を眠らせたのだ。

「まさか、効果が早く出るとはなあ…。

橋爪も役に立ったもんだ」

医師の幼なじみがいてよかったものだと、中條は静かに微笑んだ。

「黎、後少しで僕のものにしてあげるから。

邪魔なヤツは今すぐ排除してあげるから。

橋爪や君をいじめた同級生たちのように、さっさと消してあげる」

笑い声が響いた。