中條は、一体何を考えているのだろう。

奥さんも子供もいるのに、どうして黎ちゃんを欲しがるのか。

どうして黎ちゃんを自分のものにしようとするのか。

頭がおかしいとしか言いようがない。

何で黎ちゃんを手に入れようとする必要があるのか。

そして…どうして黎ちゃんに独占欲を抱くのか、よくわからない。


「じゃ、気をつけろよ」

「蓮ちゃんも頑張ってね」

いつものように蓮ちゃんのバイクで大学まで送ってもらった。

蓮ちゃんを見送った時、カバンの中のスマートフォンが鳴っていることに気づいた。

誰からだろう?