ファンタジア 1


「美佳、おはよう!」

「あ、おは・・・がっ」

美佳が渋顔を作ったのと同時に、廊下から監督が飛び込んできた。

「カーット! 美佳ちゃん、いきなり噛まないの」

美佳は謝るも、やりきれないといった表情をしていた。舌がひりひりする。

「そんな簡単な台詞で噛める方がすごいわ」

洋子がそばで思い切り笑う。


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