美佳はその場で一周まわって、慎吾と手をとり合った。

向かい側の人を通り越したずっと先。遠くに保護者が見える。
真正面で、いつも仲良しと評判の潤の両親が踊っていた。

生徒側の輪には特に珍しいペアはいなかったが、いよいよ次は智之という美緒奈の姿が近くにあった。

楽しかった文化祭も、もう終わってしまう。

美佳はそんな淋しさを胸に、軽く一礼すると慎吾から離れ、次の人の元へと歩み進めた。

次の人は・・・。

美佳とりおんは手をつないだ。