「悠一、悠一。
お前は物知りだな。
私がわからない事は何でも知ってて。」

「そんな事ないよ。
君だって僕がわからない
事を知ってる。」

「悠一にわからない事などあるのか?」

「うん。
妖怪の事とか。
見えても妖怪がどんな
生活をしてるのか知らないよ。」

「妖怪も人間と同じだ。
同じような生活をしている。」

「そうか。」

君から聞く妖怪の話しは
僕が想像してたのと全く違ってた。

その事を知って、
妖怪の事が好きになったよ。

きっとその時から
僕は君に恋をしたのだろう。

初恋の相手は『人間』ではなく
妖怪でした。

雪女でした。