「翔さん…電話してて大丈夫なんですか?」



『大丈夫っつーか。海ちゃんを捜す為に、早退!』



「え?私の為にわざわざ?」



『当たり前でしょ?俺、海ちゃん好きだから』



“好き”の言葉の意味は、恋愛感情か、家族みたいなモノか、わからない。

けど。

甘えたくなっちゃった。



「ありがとう。あのね、翔さん…」



『どうした?』



「会えませんか…?」



私の気持ち。

翔さんはお兄さんみたいな人。

だからこそ、甘えられる。

背伸びしてばかりじゃ疲れてしまう。

等身大の自分で居れる。