私を見下ろす悠さんは、「ん」とだけ頷いて、店内に私を引っ張った。

他に何か聞きたかったけど、言わないのが彼らしい。



「氷とチーズと…アイスも買いたいなぁ…」



カゴを持ち、ぶつぶつと言ってる私に対し、悠さんは無言で辺りを見渡してる。



「どうしたんですか?」



「初めてコンビニ来た」



「はっ!!?;;」



さすがお金持ち。

お坊っちゃまなだけある。

コンビニに来た事がないなんて。



「安いんだな」



贅沢にハーゲンダッツを手にした私に、厭味な一言。

…“安い”?

これより高いカップアイスがあるの?