翌日、お通夜が始まる前に家を抜け出した。

小学校、中学校へ行く道に、小さな川があった。

ここに来ると、何故か落ち着けるんだ。

草の上に腰を下ろすと、喪服に冷たさを感じた。

蒸し暑い都会では感じない涼しさがある。

チョロチョロと流れる透き通った水も、あの街では見た事がない。



「ちょいと綺麗なお姉さん。何してるの?」



「え?…って、蘭ッ!?」



「私だけじゃないよ」



隣に座って声を掛けて来たのは、制服姿の蘭。

私たちの後ろには、悠さん・翔さん・守さん。

それに、4人を案内して来てくれたであろう小虎さんが居た。