「海――ッ!!;;」



「ん?」



門から家の1階にある和室まで、ほぼノンストップで走った。

しかし海は、自分でタオルや布団を準備して、分娩に備えてる。



「…何してんだよ」



「何って。助産婦さんが見える前に、やっておかないと」



「陣痛は」



「まだ20分間隔だけど?」



…はぁ!?

焦って帰って来たのに、何だよ。



「あ、兄貴おかえりー」



電話して来た蘭は、呑気に守にベビーベッド運ばせてるし、マジこいつらマイペース。

一辺、殴りたい。

や、海は殴らないけど。