治療室で点滴を射たれ、私は悠に「ごめんね」と呟いた。



「また謝った」



「だって…」



「仕方ない事だろ。それに、お前は1人の体じゃないんだ。体を優先して貰わないと困る」



頭を撫でられ、優しいトーンで言われると、頷くしかない。

私は「わかった」と返事をし、お腹に触れた。

悠の手が重なると、3人なんだ…って、実感する。



「悠、最近パパの顔付きになってるね」



「海は…そのままだな」



お世辞でも、“お前もな”とか、言ってくれても良くない?

悠って、いつまで経ってもケチだね。(笑)