ようやく、混み合うネオン街を抜け出せると思った時、黒いスーツに身を包む人たちに囲まれた。

不思議な事に、後ろから回って来た。

つけられてたんだと、直感。

前みたいに3人じゃない。

他の人たちが避けるどころか、見えないほどの人数が、私を囲んでる。



「おーい。この子か?」



「はい!間違いありません!」



「澤井悠の女です!」



…この前の…。

リーダーらしき人の後ろに居た男の人の顔を見て、お金を取ろうとした人たちだと、思い出した。

悠さんも絡むって事は、仕返しだろうか。

でも、会わないと決めた中、巻き込むわけにはいかない。