けど、ムカついた。

自分に一番。

水を掛けられても、心配してくれない相手を好きになったのは私。

なのに、庇ってくれる。

心配してくれるって、自惚れてた自分に呆れる。



「早く、中に戻って下さい。
Lovesicknessでしたっけ。少ししか呑んでないですが、ご馳走様でした。美味しかったです」



私は悠さんを見ずに、「さようなら」と言って、頭を下げた。

家に帰る為、ネオン街を進む。

“さようなら”は、もう会わないって事。

“Lovesickness”…
本当に本当に、美味しかったです。