自宅に帰ると、騒ぎを聞き付けた蘭が、息を切らしながら来た。

お祖父ちゃんたちに報告も済ませたし、後は母子手帳だけ!



「母子手帳は明日でも、産婦人科を決めないと!」



1人、狭くなってるリビングを忙しなく動き回る私。



「その前にコレでしょっ!!」



そんな私の目の前に、蘭は婚姻届を広げた。

…忘れてた…;;

固まる私に、蘭は呆れた顔。

保証人の欄には、蘭のお父さんのサインと、守さんのサインがしてある。



「何で、守さん…?」



「時間がなかったからっ!!」



…怒られた;;

私は「すいません;;」と謝り、翔さんが差し出したボールペンを受け取った。