「海ちゃん。悠さんから連絡はあったの?」



「ないよ。マンションに帰らないらしいからきっと、私が居ない事にも気付かない」



何だか悠を悪く言ってしまった。

黙って出て来たのは私なのに。

お祖母ちゃんは「そうなの…」とだけ言って、鍋に昆布を並べた。



「海っぺ」



「あ、小虎さんおはよう!」



「おはよう。俺、昼まで出掛けるから朝食はパスな」



「わかった。気を付けてね?」



「わかってる」



実家にでも顔を出すんだろうか。

私はいつも通りに見送った。

お祖父ちゃんはもうおにぎりを食べ始めて居て、私も隣に座り、朝食を取る事にした。