寝返りを打ち、ただゴロゴロと過ごす。

蘭はお泊まりになるだろうし。

翔さんもアフターに行くだろう。

悠もわからないし…寂しくて、退屈。

冷蔵庫のケーキも、明日にはスポンジが固くなってると思う。

こんなクリスマス、初めて。



「…はぁ…」



出て来るのは、ため息しかないのだろうか。

クリスマスプレゼントのネクタイを、渡せるのはいつだろうか。

…悠…。

会いたいよ。

一緒にケーキ、食べたいよ。

私は悠の香りの付いた枕を抱き締めて、無理矢理、目を閉じた。

そのうちに、寝れるだろう。