私はこの前の蘭の言葉を思い出し、避妊具がしまわれたサイドテーブルを開こうとした悠の手を掴み、握った。

首を振れば、悠は2・3度、頷いた。

出来るかも知れない。

今の私たちにも、未来の私たちにもきっと、後悔はない。



「良いか?」



「うん…大丈夫…」



悠となら、怖くない。

赤ちゃんが出来たら、喜ぶだけ。

いっぱい、可愛がってあげる。

迷いなんてない。



「はる、か…ッ…」



温かい。

悠の本当の、温もり。

大好き。

愛してる―――……。