「声、出すなよ?」



「優しく、してくれたらね…っ」



悠のジャケットから落ちたハンカチを銜えて、必死に声を抑えた。

奥歯を噛み締め、悠の腕を掴む。

私を見て笑ってる悠にイラッとして、ハンカチを外して悠の顔を引き寄せた。

月明かりを頼りに、悠の下唇に吸い付くと、ギョッとした目する。



「んン、ッ…」



けど、やっぱり悠には敵わない。

形勢が逆転してしまった。

ハンカチが行方不明となり、肌着の代わりに着てたキャミソールを丸めて再び銜え、悠の攻めに耐える。

いつもより、激しい気がする。