「…この場面を見せる為に呼んだんですか?」



イライラする。

…超ムカつく!



「まさかっ!;;
どう見ても、兄貴からはくっついてないから!;;」



けど、接客してる。

“引退する”って、言ってたじゃん!!

私は目の前を通ろうとしたボーイさんから、水割り用のピッチャーを奪った。



「海ちゃん…?」



「悠の馬鹿――ッ!!」



ーーバチャン…ッ



「キャッ!!;;」



私は隣に女性が居るのにも関わらず、悠に水をぶっかけた。



「海…」



悠は酔いが醒めたのか、私を目を見開きながら見上げて来た。