「はる兄、海を妊娠させてよ!」



「どんな日本語だ」



「そうじゃないと、大学に行けない!私は守と、守の実家を盛り上げたいの!」



「それは良い事だな」



「まともに聞いてよっ!!」



蘭と悠の話は平行線を辿るだけ。

黙って聞いてる私に、蘭はうるうるとした目で見て来たけど、こればかりは…;;



「…はる兄、お願い…」



「お願いされても、こればかりは“わかった”って頷けない。簡単に妊娠しねぇよ」



「…ケチ…ハゲ…」



「ハゲてねぇ」



…そうじゃないでしょ;;

呆れる私に気付いた悠は、咳払いをしながら冷めたコーヒーを飲む。