迷う必要はないんだ。

悠が私と一緒に歩いてくれるんだから。

涙を拭き、2人で立ち上がった。

家に向かって歩く時間、手を繋ぐだけで無言だった。

遠くの空を見つめると、お父さんとお母さんの微笑み合う姿が見えた気がした。

きっと、会えたんだね。

2人供。

また、楽しい2人の時間を送るんだね。



「海!」



家の前に着くと、誰かが呼んだ。

それは、光と粕谷と並んで立つゆっちん。

光と粕谷の間に立ち、私に手を振ってる。

…何か、おかしい…。

ゆっちんはこんなキャラではない筈だ。