「最後ははる兄だよ!」



蘭に呼ばれた悠が、私の前に来た。



「海」



「はい…」



「遅れたけど、結婚して欲しい」



返事よりも先に、私の左手の薬指に指輪が嵌まる。

トリプルリングで、ダイヤが三つ、組み込まれてる。



「悠…」



「ん?」



「ありがとう…。何か…智の前で申し訳ないけど…」



智は「アホか!」と、私の鼻をつまみながら笑った。

でも、瞳に輝く涙は、私を祝福してるとわかり、「幸せになる」と誓えた。

悠と、幸せになると。



「海。悠より智晴の隣の方が可愛さ引き立ってる!」



「ゆっちん、それ禁句!;;」



何があったか知らずに、悠が怒りそうな発言をしたゆっちん。