「へぇ。歳上なんだな」



「歳上で悪かったな」



悠はゆっちんを睨み続ける。

けど、ゆっちんが「女を相手に何だよ」と言うと、全員が目をキョトンとさせた。



「誰か“女”なの?」



蘭が私の腕を引っ張りながら言う。



「ゆっちん、女の子だよ?
私が通ってた中学の先輩」



「「「『マジでっ!?』」」」



全員は声を揃えて、ゆっちんを見た。



「俺、宮本結穂ーミヤモトユイホ。よろしく」



「情けなかった…」



「や、ゆっちんが紛らわしいんだろ…」



「長身だもんな…」



「口調も声も男だ…」



ボソボソと言いながら、引き下がる6人。