居酒屋に到着。

オシャレで、居酒屋とは感じないお店。

でも、お酒の並べられた棚に【さくら】の瓶を見付けて、口元が緩んだ。



「何にしよっかな…」



メニューを見る朋菜さん。

私は「さくらのロック」と、守さんに伝えた。



「久しぶりに見た」



隣に座る守さんを見ると、「俺もさくらかな」と、私を見た。



「海ちゃんて、妹にしたいタイプだよね」



「翔さんも言ってましたね」



煙草の煙りが掛からないように、手で煙りを煽る守さんに、朋菜さんが「私に掛かった!」と、紫煙をわざと、守さんの方に吹いた。