ベッドの上でもがく私に、蘭が「好きなの?」とニヤリとしながら訊いて来た。

…“好き”?



「なっ、何を言っちゃってくれるのさ――っ!!;;
甘いマスクにメロメロしただけじゃないのさッ!!;;」



起き上がり、噛みながら言う私に、蘭は「はる兄にメロメロねぇ…」と呟き、自分で買って来たスタバのコーヒーを飲んだ。



「まだしょー兄の方が、私には納得するよ」



「その発言に、私は納得がいかないけどね」



互いにタイプが違うから仕方ないけど、私はムスッとしながら言った。

“悠さんの方が良い”と、肯定するかのように。