「ねぇ、蘭」



「んー?」



「悠さんの二重人格は、直るかな?」



「何ぃ?急にどうしたのよ」



「何となく」



甘いマスクの悠さんは好き。

ただ、お店の外の悠さんは絡みづらくて苦手。

この先、会うかわからないのに、無駄な考え事かも知れない。

けど気になる。

気になっちゃう。



「はる兄は、お店を止めたら、あんなキモい顔はしないよ。
あれは、営業の為だからさ」



…甘いマスクは偽物。

何か、寂しいな。

仕事用でも、輝いて見えるんだもん。



「二つの顔、愛せるかな…」



「え?」



「え゛ー?;;」



私、何を言っちゃってるんだろう。

…うわぁーん!(泣)