親友の澤井蘭ーサワイランーが、財閥の娘で、いつも話してたレストラン。

私の実家は酒蔵をしているけど、このご時世では生き残りが大変。

今の高校も、何とか通えてる。

なのに1人暮らしをさせてくれてる両親には感謝。



「お姉さん!」



…親孝行しないと!



「お姉さん…?」



…ん?

私、さっきから声掛けられてる?

私は後ろに振り返った。



「はい?」



「良かった。気付いてくれて!」



…はて。

この人は誰だろう。

キラキラとした紫のスーツを着てる。

こんな派手な格好をする知り合いは居ない。