「悠はA型だろ?」



「そうですけど…」



「俺もA。それにあのガタイの良さは澤井とは似てないだろ」



…信じない。

信じないもん。

悠は、こんな人の息子じゃない。

あのご両親。

2人の子供。



「信じないなら、悠と別れろ。
ボロボロになる位に振ってやれ。それが出来ないなら、君は俺のモノだ」



どちらにせよ、“別れろ”と言われてるんだ。

…別れたくない。

けど、この人の子を妊娠したら、悠と一緒に居れる?

居れる筈がない――…。

唇を噛み締め、涙を堪えた。

…泣いてたまるか。