「うわっ;;」



ドン引きする蘭に対し、私は笑いを堪えるしかなかった。

そんな私に、悠からの鋭い視線。



「似合う…ふふっ(笑)」



本音を漏らせば、悠は眉間に深いシワを作る。

翔さんは「シワが明確になっただけ!」と、お腹を抱えて笑ってる。



「悠様…そんな表情をお持ちなんですか…?」



「はる兄は二重人格だからね。
姫李が見たのは、“営業スマイル”ってわけよ」



私はお手伝いさんにタオルを濡らして貰い、悠を屈ませて、眉間の落書きを拭う。



「油性ペンだろ?水で落ちたら奇跡」



「…じゃあ、落ちるまで放置しますか?」



蘭にクレンジングオイルを借り、石鹸など、あらゆるモノで綺麗に落とす。