走って蘭の家に着くと、お手伝いさんは笑顔で出迎えてくれた。

来客が来てるのか、2階へと案内される。

蘭の部屋に入ると、疲れきった悠と翔さん。

蘭を含めた3人が、ソファーに座っていた。



「海ちゃん…」



翔さんは寂しそうな笑顔で私を見て立ち上がる。

蘭の隣に移り、私を悠の隣に座らせてくれた。



「…姫李の事ですか?」



表情を見たらわかる。

悠は無表情で頷き、冷めたコーヒーを飲む。



「姫李から聞きました。悠は…どうするの?」



目を、見れなかった。

返事が怖くて、俯きながら訊いた。