信じたとして、もしも悠と姫李が結婚したとしたら。

信じなくて、悠と何も変わらず付き合えたとしても、胸に残るモノは同じ気がした。



「はぁ……」



体の力が抜け、ストンッと地面に座り込んだ。

瞼にちらつく悠と姫李の顔。

悔しさより、悲しさが大きくある。



「悠…っ…」



信じたい。

悠を信じたい。

私は、姫李と結婚しないって信じる。

だから、離れないで。

―――自分でも気付かないほど、弱くなってた。

悠に溺れていた。

情けないほど深く。

…耐えなきゃ。

強く、ならなきゃ――…。

悠が、大好きだから。