「たく…まだまだ未熟な大人でごめんなさいね。今までありがとう、悠君」



「こちらこそ。妹も失礼しました」



「気にしてないわよ。じゃあ、翔君。次はちゃんと私の相手してよね!」



「当たり前じゃないですか!
心より、ヒナさんのご来店お待ちしております」



ヒナさんというらしい、ナズナさんのお友達は、ジュンさんに見送られながら帰って行った。

悠さんと翔さんは、他のお客さんに頭を下げて、明るい雰囲気を呼び戻す。

有線も、アップテンポの曲に変わった。



「海」



「はい?」



頭を下げる為に立ち上がってた悠さんが、私を呼んだ。